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北米映画興行ランキング(8月26日〜8月28日)

順位 前週 タイトル(配給会社)
邦題
3日間の
興行収入
1 1 The 40-Year-Old Virgin (Universal Pictures)
The 40-Year-Old Virgin
1640万ドル
2 - The Brothers Grimm (Dimension Films)
ブラザーズ・グリム
1510万ドル
3 2 Red Eye (Dreamworks SKG)
Red Eye
1040万ドル
4 3 Four Brothers (Paramount Pictures)
Four Brothers
780万ドル
5 4 Wedding Crashers (New Line Cinema)
Wedding Crashers
630万ドル
6 - The Cave (Screen Gems)
The Cave
620万ドル
7 6 March of the Penguins (Warner Independent Pictures)
皇帝ペンギン
460万ドル
8 5 The Skeleton Key (Universal Pictures)
The Skeleton Key
440万ドル
9 8 Valiant (Walt Disney Pictures)
Valiant
340万ドル
10 7 The Dukes of Hazzard (Warner Bros. Pictures)
The Dukes of Hazzard
310万ドル

米Exhibitor Relations社

 

今週リリースの注目作品

『Red Eye』

ジャンル:アクション、ドラマ、スリラー
キャスト:レイチェル・マクアダムス、キリアン・マーフィー、ブライアン・コックス
監督:ウェス・クレイヴン
脚本: カール・エルズワース 他
配給:ドリーム・ワークス
全米公開:2005年8月19日/日本公開:未定
上映時間:85分
MPAAレイティング:PG-13

あらすじ:

ホテルのマネージャーを務めるリサ(マクアダムス)は、祖母のお葬式の後、仕事に戻るためにマイアミ行きの夜行便“red-eye flight”に乗り込む。離陸直後、隣の席に座ったジャクソン(シリアン・マーフィ)がリサの父親の財布をおもむろに取り出し、なぜ自分がリサの隣に座っているのかを話し始める。自分は国土安全保障省の副長官の殺害計画を企てている者で、リサがその鍵を握っているというのだ。もし取り引きに応じなければ、仲間の暗殺者に電話をしてリサの父親を殺す手はずになっていると脅される。高度3万フィートの上空、逃げ場のない決断を迫られるリサ。はたして自分と父、乗客の命を守ることができるのだろうか。そして彼女は彼らの陰謀に加担するのだろうか。

解説:

この数週間なかなか良作が出ない中、本作は公開前から批評家による評価がB、観客からB+(7.5ポイント)とまずまずの評価を得ている。『エルム街の悪夢(1984)』や『スクリーム(1996)』などで知られるホラー映画監督ウェス・クレイヴンのカムバック最新作。そして出演者は、先日全米で封切られた『Wedding Crashers(2005)』や『きみに読む物語(2004)』など、話題作への出演が続いているカナダ出身のレイチェル・マクアダムス。同じく今年6月に公開され好評を博している作品、『バットマン・ビギンズ(2005)』のスケアクロウ役でキレっぷりの良さを見せてくれたアイルランド出身のキリアン・マーフィー。今話題の二人が初共演ということもあり、今回、本作品を取り上げることにした。

しかし観ての感想は・・・、英語で言う「Sandwich with no meat(肉なしのサンドイッチ)」、日本風に言い換えればマグロが入っていない鉄火巻きという感じ。アクション・スリラー映画ならではの恐怖感と迫力のあるアクションシーンがまったく出てこない。これは監督の技術不足というよりも、明らかに脚本に問題がある。容易に先が読めてしまうひねりのないストーリーと陳腐な台詞。観ている側は頭を使うこともなく、あれよあれよという間にジ・エンド。上映時間85分という短さもスカを食らう要因のひとつだ。

それではなぜ、批評家や観客から評価されているのだろうか。自分なりに推測してみた。
1.今もっともホットな二人、レイチェル・マクアダムスとキリアン・マーフィーの共演作であること。
2.低予算のわりには飛行機内が舞台となっているため、スケールが壮大に見えること。
3.レイヴン監督ならではの、緻密なカメラワークと無駄のないカット割り。
4.アメリカ人好みの、シンプルなストーリーと時間の短さ。

しかし、批評家をうならせた最大の要因は、キリアン・マーフィーの不気味な魅力だろう。『28日後…(2002)』で世界的に注目を浴びてから、前作『バットマン・ビキンズ』や本作などクリーピーな役が続いているマーフィーは、エラ張り、タラコ唇と、決してハンサムとは言いがたい俳優。しかし、それを逆手に取ったような彼の演技は、観客からすれば怖いもの見たさにも似た魅力となるのだ。観ている側は不思議と彼に惹きこまれ、彼のほお骨や唇の微妙なしぐさなどが忘れられなくなってしまう。

個性派かつ演技派俳優として今後ブレイクの兆しがあると見るのは私だけではないだろう。今秋に公開される1960年代から70年代のロンドンを舞台にしたニール・ジョーダン監督作『Breakfast on Pluto』では、女装のキャバレー歌手として生まれ変わるという個性的な役柄を演じる。今後の彼の活躍が楽しみである。

評論家の評価:B
観客の評価:B+
筆者の評価:B-
日本でのヒット性:B+

文:佐藤 香