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米Exhibitor Relations社
ジャンル:コメディー、ロマンス、ファンタジー
キャスト:ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン、マイケル・ケイン
監督:ノーラ・エフロン
脚本:ノーラ・エフロン/デリア・エフロン他
配給:コロンビア・ピクチャーズ
全米公開:2005年6月24日/日本公開:2005年9月
上映時間:90分
MPAAレイティング:PG-13
魔女のイザベル(キッドマン)は、「普通の生活」にあこがれ、ひとり人間界ハリウッドに降り立つ。一方、落ち目の役者ジャック(フェレル)は、人気回復を狙い、コメディー・ドラマ『奥さまは魔女』のリメイクで旦那様ダーリン役を引き受ける。自分が目立つためにも奥さまサマンサ役にぜひとも新人を起用したいジャックは、おまじないの鼻ヒクヒクが上手なイザベルに街でたまたま出逢い、「君が必要だ」と口説いて番組に迎え入れる。ドラマの中で夫婦を演じるという設定がよくわからないイザベルは、これがプロポーズなのかと期待しながら収録を始めるのだが・・・。
1964年から72年に渡って放送、その後も幾度となく再放送され日米ともに人気の高いコメディー・ドラマ『奥さまは魔女』。奥さまサマンサ役にオスカー女優ニコール・キッドマン、旦那様ダーリン役に売れっ子コメディアン、ウィル・フェレルという強力なキャスティングでリメイク・・・と予告編の時点では誰もがそう勘違いしたに違いない。しかし、あらすじを読んでびっくり。キッドマンが演じるのはサマンサではなくイザベルという名の魔女、フェレルは男優ジャック・ワイアットという役柄で、彼らが役者として『奥さまは魔女』のリメイクを撮影するという、何ともトリッキーな設定である。
監督・脚本・製作のノーラ・エフロンは、『恋人たちの予感(1989)』の脚本で脚光を浴び、その後『めぐり逢えたら(1993)』『ユー・ガット・メール(1998)』の監督・脚本も務め、メグ・ライアン恋愛3部作を大ヒットに導いたロマンティック・コメディーの巨匠だ。この売れてあたりまえの製作陣がヒロインに抜擢したのが、すでに大女優の域に達しながらコメディーもインディペンデント系も精力的かつ謙虚にこなす、尊敬すべき実力派女優ニコール・キッドマンというわけだ。
サマンサ、ダーリンが繰り広げるドタバタ喜劇という『奥さまは魔女』のオリジナル設定が崩壊したこともあって、評論家からはブーイングも多々聞こえてくる。だが、キッドマン演じる、魔女だけど普通の生活がしたくて恋して戸惑って本気で怒ってというイザベルのナイーブなキャラクターは、職人女優ならではのマジックで涙を誘う。物語自体も、あるお話が進んだかと思えば、イザベルの魔法でまた別の方向へ展開するというトリックが施されていて、観る者を不思議な気分にさせてくれる。
そして、はたと気付く。そう、魔法にかけられているのは自分なのだ。そして魔女はイザベルでもサマンサでもなく、ニコール・キッドマンなのだ。今一度、原題「BEWITCHED=魔法にかかった、魅せられた、うっとりした」をご覧あれ。この際、原作が台無しだとか設定がややこしいとか余計なことは忘れるのだ。キッドマンに「ビーウィッチド」されちゃえば、この映画はOKなんです!
評論家の評価:C
観客の評価:B-
筆者の評価:A
日本でのヒット性:B
原作もキッドマンも日本には認知度充分。「『めぐり逢えたら』『ユー・ガット・メール』のスタッフが贈る・・・」なんて宣伝しとけば、効果てきめんでしょう。
文:森マサフミ