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北米映画興行ランキング(6月3日〜6月5日)

順位 前週 タイトル(配給会社)
邦題
3日間の
興行収入
1 2 Madagascar (Dreamworks SKG)
マダガスカル
2870万ドル
2 3 The Longest Yard (Paramount Pictures)
The Longest Yard
2610万ドル
3 1 Star Wars: Episode III - Revenge of the Sith(Twentieth Century Fox)
スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
2600万ドル
4 - Cinderella Man (Universal Pictures)
Cinderella Man
1860万ドル
5 - The Sisterhood of the Traveling Pants (Warner Bros.)
The Sisterhood of the Traveling Pants
1030万ドル
6 - Lords of Dogtown (Columbia Pictures)
Lords of Dogtown
570万ドル
7 4 Monster-in-Law (New Line Cinema)
Monster-in-Law
530万ドル
8 6 Crash (Lions Gate Films, etc)
Crash
330万ドル
9 5 Kicking & Screaming (Universal Pictures)
Kicking & Screaming
210万ドル
10 8 Unleashed (Universal Pictures)
ダニー・ザ・ドッグ
89万ドル

米Exhibitor Relations社

 

今週リリースの注目作品

『Madagascar/マダガスカル』

ジャンル:アニメーション/アドベンチャー/コメディー
キャスト(ボイス):ベン・スティーラー クリス・ロック 
監督:エリック・ダーネル トム・マッグラス
製作:テレサ・チェン他
配給:ドリーム・ワークスSKG
全米公開:2005年5月27日/日本公開:2005年8月予定
上映時間:86分
MPAAレイティング:PG

あらすじ:

舞台はニューヨーク、セントラルパーク動物園。10歳の誕生日を迎えたシマウマのマーティー(ロック)は、親友のライオン、アレックス(スティーラー)の祝福を受けてもなぜか浮かぬ顔。自分のルーツである野生の世界を駆け回りたいという夢が抑えられないマーティーは、その夜一人で逃走を試みる。これに気づいたアレックスは、キリンのメルマン、サイのグロリアを従え、マーティーを連れ戻すべく後を追うが、結局全員捕らえられてしまう。船便で生まれ故郷のアフリカに送り返される事になった4匹は、途中で起こったアクシデントによりマダガスカルの浜辺に流れ着き、待望のワイルドライフが始まったまでは良かったが、しょせんは動物園のぬるま湯育ち、野生の世界の厳しさを思い知る事になる…。

解説:

大ヒットしたシュレック2に続くドリームワークスSKG作品ということで巷の期待も大きいこの作品。主役はニューヨークという大都会のエンタテインメント化した動物園で、安定した生活に浸りきるライオンのアレックスと、代わり映えのしない日々に耐えられず、野生の生活を夢見るシマウマのマーティー。この二匹に、しっかりもののカバ、グロリアと、おっとり型のキリンのメルマンが加わり、性格類型的には十分なバラエティーだ。それぞれのキャラの絡みも良く練られていて、数々の苦難を乗り越え友情を育むというキッズ向け映画としては定石のストーリーもうまく消化されている。とりあえず子供たちは大喜びだろう。

ただ、こうしたアニメ作品は、子供たちはもちろん、大人の鑑賞に堪えるかどうかが成功の決め手になる。製作者もその辺は心得ていて、親たちをニヤリとさせるジョークを随所にちりばめたり、彼らの郷愁を誘う選曲にしたりと工夫を凝らすのだが、肝心かなめのストーリーが単なる子供向けに終わらず、大人のメンタリティーをチクリとやる部分があって初めて大ヒットする。例えばそれは、ファインディングニモに描かれるアメリカ的な父親像だったり、シュレックの子供向けでないブラックユーモアだったりする訳だ。子供を連れてきたお父さんたちは、単純に映画を楽しむだけでなく、家族のために汗水垂らして働き、時に持たざるものの悲哀を感じながら日々の仕事をこなす自分の姿を重ね合わせてジーンとくるわけで、これがあったからこそ上記の二作は大ヒットしたと言える。

「マダガスカル」はそうした要素がちょっと弱い。動物園の単調な毎日に飽き足らないマーティーと、ミドルエイジクライシスに瀕したお父さんを重ね合わせるというのもイマイチぴんと来ないし。野生に帰って肉食に目覚めたアレックスが仲間たちをエサにしようとするという、比較的重いテーマが出てくると思いきや、その解決はあまりに安直。

とは言っても、そうそう名作を連発できるわけもないし、もともとは子供を連れて行くための映画なのだからあまり多くを望むのも酷というもの。子供たちに楽しい時間を過ごさせるという意味では十分素晴らしい映画なのだから、これでよしとすべきだろう。この手のファミリーアニメは今やドル箱中のドル箱、制作費も潤沢ならスタッフも超一流、はずれが出くる事はまずない。どなた様にも安心してご覧頂けるのだ。

文:岩下慶一