2004年11月08日
黒人とSurfing Culture
寺町幸枝
古着屋が並ぶ通りとして日本人の間でも有名は「メルローズ」沿いに「Barber Shop Club」はある。La BreaとHighlandの間なので、メルローズの中でも古着よりも、インテリアの店やレストランが中心なのだが、サンタモニカやダウンタウンに比べて、落ち着きのある懐かしい雰囲気が漂う街並みだ。このBarber Shop Clubは、黒人のWoodyが1987年に始めた「昔なつかしのバーバー」で、映画BarbershopやHoneyに出てくるような、ジャズとブルースが流れる1940年代の雰囲気が漂う店で、ヘアカット、ヘアスタイリングだけでなく、シェービングや靴磨きまで行う。店の中はまさに南部的で、黒人のスタイリストが、ブレードやツイストなど独特のヘアスタイル作りだすのに必要な技術とサービスが用意している。
http://www.barbershopclub.com/
店主Woodyは、黒人のサーファーとして、ここハリウッドでちょっとした有名人で、近くドキュメンターリー映画に出演することになっているらしい。彼の趣味が反映され、ショップ内はサーフボードやロングスケートボードが置かれている。バーバーショップにサーフィン?と思われそうだが、この店の中では全てがちゃんとマッチしているのが印象的だ。
黒人サーファーは、サーフィン文化の中で実は非常にマイノリティーだ。アジア人の数よりもずっと少ない。それはその昔に存在した「人種差別」の一つの側面であり、海に入ることを禁じられていた時代が、彼らとサーフィン文化に距離を作ってしまったらしい。私の友人であり、フィルムメーカーであるMarcusは、日本在住時代に、千葉でサーフィンを始めたという面白い経歴の持ち主だが、その後10年近くサーフィンを続けているが、どんな国、どんなビーチに行っても、黒人のサーファーは非常に少ないという。もちろん、彼も「黒人の身体能力が非常に高い」という例にもれず、非常に上手い。かっこいいサーファーだ、今WoodyやMarcusがフィルムに納めようとしている黒人のサーファーのドキュメンタリーは主に「バルバドス島」(南米)が舞台になるのだが、この島のサーファーはほとんどが黒人。そのためこれまでのサーフィン文化を紹介してきたサーフィンムービーと全く異なるテイストのフィルムになるに違いない。
思い出して考えると、サーフィンムービーの代表であるBig Wednesdayにも、Endless Summerにも、そこには真っ黒に日焼けした「白人」しか登場しない。それが2003年のBlue Crashになっても、変わらない。(しかし、Blue Crashでは、ガールサーファーがアメフト選手にサーフィンを教えるのだが、彼らはフットボーラーなので黒人だった=つまり少しは時代を反映している)でも近い将来、WoodyやMarcusをしのぐ、「プロの黒人サーファー」が現れる日が来るに違いない。
投稿者 寺町幸枝 : 2004年11月08日 02:24 | [EDIT]
