2003年04月21日
チェリーブラッサム・フェスティバル サンフランシスコ ジャパンタウン
形山昌由


毎年恒例の桜祭りがサンフランシスコで4月12、13、19、20日の4日間に渡って行われた。地元在住の日系人コミュニティーが中心となって運営されるこのイベントは、生け花 盆栽といった日本文化が紹介される以外に、お神輿パレードやフェスティバルクィーンコンテストなども開催される。アメリカ人が日本の文化に触れる良い機会として地元マスコミなどにも取り上げられ、昨年は15万人が訪れた。
この時期になるとアメリカの各地でこうした桜祭りが開かれているが、有名なのは70万人以上が訪れるワシントンDCのナショナル・チェリーブラッサム・フェスティバルだ。
運営団体のザ・ナショナル・チェリーブラッサム・フェスティバルによると、きっかけは1912年に当時の東京市長の尾崎行雄が日米間の友好を深めるためにワシントンの街に3000本の桜の苗木を贈ったことだった。うち2本の桜の苗はポトマック公園に植えられた。さらに1965年には4000本近い苗木が故・ジョンソン大統領夫人宛てに贈られている。その後、洪水で枯れた日本の吉野桜の植え替えのためにワシントンDCの挿し木を日本側に提供したり、岐阜の大木桜の挿し木を寄贈したりと現在まで日米間の桜外交は続く。
アメリカ人と桜というと、合衆国初代大統領ジョージ・ワシントンの少年時代の逸話を思い出す。ジョージ少年は父親が大切にしていた桜の木を斧で切ってしまうが、正直に告白したところ、怒られるどころかその正直者さを誉められたという内容だ。もっともこの話、いまでは作り話だったという説が有力になっている。
もともとエピソードの出所は、ロック・ウィームズが書いた「逸話で綴るワシントンの生涯」という本だったが、桜の話は初版にはなく増版分で初めて出てきていることから、創作ではないかといわれている。とはいえ、この話はワシントン本人とは何ら関係のない話で、独立戦争でイギリスを相手に勇敢に戦った功績を汚すものではまったくない。
ところで、現在の大統領は今回の戦争で「歴史的勝利」とかを勝ち得たらしいので、”偉業”を称え、亡き後にはワシントンぐらいの逸話が生まれてくるのだろうか。後々の歴史家の判断を待ちたいものである。
投稿者 形山昌由 : 2003年04月21日 19:25 | [EDIT]
