2003年11月24日
プロ野球の「殿様商売」(上)ー「待ち時間」は1か月以上もー
成田好三
プロ野球は、リーグ公式戦の優勝決定から日本シリーズ開幕までほぼ1か月も消化試合を続ける。 今季、セ・リーグは9月15日に阪神がリーグ優勝を決めた。福岡ダイエーのパ・リーグ優勝日は9月30日だった。 日本シリーズの開幕日は10月18日だったから、阪神のリーグ優勝から日本シリーズまでの「待ち時間」は 1か月以上もあった。
プロ野球はどうしてこんな日程を組んでいるのか。理由は主に2つある。1つは、他のスポーツとの 競争関係が長く存在しなかったからだ。もう1つは、球団経営が独立したビジネスとして成立していないためである。
米国のメジャーリーグは、リーグ公式戦の全日程終了後、1日だけ間を空けてプレーオフに突入する。 メジャーリーグも好きこのんでリーグ公式戦からワールドシリーズへと続く日程を、切れ目なく組んでいる訳ではない。 そうしないと、他のスポーツに人気と収入を奪われてしまうからだ。プレーオフ期間の10月には 米国で最大の人気を誇るアメリカン・フットボールが始まる。バスケットボール、アイスホッケーもすぐ開幕する。
プロスポーツは興行である。戦後日本で一貫して興行として成立してきたプロスポーツは大相撲とプロ野球だけだ。 大相撲と比較すると、プロ野球の興行規模ははるかに大きい。大相撲は東京、大阪、名古屋、福岡での年間6場所、 計90日間の興行を行うだけだ。これに対し、プロ野球はセ・パ両リーグに所属する12球団が年間それぞれ140試合の リーグ公式戦を行う。これに加えて、リーグ開幕前のオープン戦、オールスター戦、日本シリーズがある。
プロ野球は他を圧倒する存在だった。陸上、水泳などの五輪競技、サッカー、ラグビーなど他の球技は、 比較にならないほど小さな規模だった。プロ野球には競争相手がいなかった。いわば、独占あるいは寡占状況にあった。 だから、ファンの希望など無視して、自分たちの都合だけで日程を組んできた。
しかし、もうそんな時代は終わった。大相撲は「若貴兄弟」の引退以来、長く低迷が続いている。 プロ野球も、イチロー、松井秀喜のメジャーリーグ進出によって、足元が怪しくなってきた。来季も、 松井稼頭央ら複数の有名選手がメジャーリーグに挑戦する。
投稿者 成田好三 : 2003年11月24日 18:53 | [EDIT]
